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Column

日本を代表するバリスタに訊く! 最近のコーヒーとミルクのトレンドとは?

お客さまの満足度向上や、売上アップを図るうえで、現在どのようなコーヒーが人気なのかを知ることはとても重要です。
しかし、日々の業務に追われて、流行をキャッチアップできていないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「ジャパンバリスタチャンピオンシップ」で二度の優勝実績を誇る石谷貴之バリスタにインタビュー。
現在のコーヒー、そしてミルクのトレンドについて伺いました。

【石谷 貴之】

2005年から都内カフェにてバリスタの道へ。
2012年に独立し、TAKA ISHITANIとして活動を開始する。
バリスタの育成やトレーニング、ショップのディレクション、イベント内でのコーヒーサーブ、
セミナー開催など幅広く活躍中。競技会にも積極的に参加し、
2度の日本チャンピオンを獲得するなどコーヒーシーンにおいて、数々の実績を収める。

■コーヒーの発酵工程を見直した「ファーメンテーション系」がトレンドに。

――さっそくですが、現在はどのようなコーヒーがトレンドになっているのでしょうか?

石谷さん:ここ数年はファーメンテーション系、すなわち発酵工程をしっかり踏んだコーヒーがトレンドとなっており、世界的に評価されています。その特徴は、非常に香りが華やかで、お酒のような風味が楽しめる点。「コーヒーじゃないみたい!」と驚かれるお客さまも多いですね。

――なるほど!ファーメンテーション系のコーヒーがトレンドになるきっかけはあったのでしょうか?

石谷さん:5、6年ほど前は、「ゲイシャ」という高品質な品種が流行っていたんです。しかし近年はゲイシャ以外にも品質の良い豆がたくさん採れるようになったことで、品質とは別の観点からコーヒー豆を次のステージに上げようという機運が高まっていきました。そしてさまざまな試行錯誤を繰り返す中で、酒類業界から発酵プロセスについて学ぶ機会があり、現在のトレンドが生まれたんです。

※ファーメンテーション系コーヒー:
…コーヒーの精製方法の中で、ファーメンテーション(発酵)の工程にこだわったコーヒー。
 代表的なものにアナエロビックファーメンテーション(嫌気性発酵)コーヒーがあります。通常は天日乾燥など空気に晒され、
 酸素に触れながら発酵していきますが、コーヒーチェリーをタンクや容器などにつめ空気を抜き、酸素をなくした状態
 で発酵したコーヒーで、通常の発酵時とは違った味わいやフレーバーが生まれます。

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