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- カフェ経営のノウハウ
- カフェの物件探し、居抜き物件で開業する際のポイント
カフェを開業する際、立地や物件の良し悪しは非常に大きな要素となります。どれだけ美味しい料理やサービスを提供していても、お店が目立たなかったり、入りにくい雰囲気だと集客が見込めないからです。
味やサービスは開業後でも改善が可能ですが、立地や物件を変えることは不可能です。ここでは、物件にはどのようなものがあるのか、また、その探し方や決め方について解説したいと思います。
目次
カフェの物件探しの前にしておくべき開業準備とは?
カフェ開業するならコンセプトを決めてから物件を探す
カフェ開業にはコンセプトが大切と言われています。コンセプトとは、どういう店なのかをわかりやすく言葉にしたもの。例えば、「おばあちゃんの家に遊びに来たような懐かしさを感じる店」などというように具体的に考えてみましょう。
カフェの物件探しは、このように明確なコンセプトを決めてからスタートするのが理想です。表現したいもの、提供したいものが先に決めてから、それに合った物件を探すのです。時間や資金がないからといって安易に物件を決めてはいけません。妥協せずにとことん理想の物件を探す姿勢が大切です。
カフェを開業したい物件エリアの事前調査も入念に
カフェのコンセプトを決めてから物件探しをしましょうと書きましたが、コンセプトが出店エリアのイメージや顧客ニーズと合っていなければチグハグな店になってしまいます。そうならないためにも、開業したいエリアの調査を入念に行っておく必要があります。
特に、どのような客層が中心なのか、平日と週末ではどちらが集客できそうなのか、近隣店舗のピークタイムや客単価などに注目するようにしてください。最近は個人でも利用できるマーケティングサービスもありますので、利用を検討してみてもいいでしょう。
開業したい土地や物件からカフェの業態を決める方法も
反対に、開業したいエリアや客層、顧客ニーズを分析した上で、後からカフェのコンセプトを作っていく方法もあります。物件の坪数や設備などによって提供できるメニューやサービスは変わりますので、物件の特性を最大限に活かしながら、入念にコンセプトを練っていくのです。
いずれにしても大切になことは、カフェのコンセプトと立地や物件がしっかりとマッチしていることです。マッチしていれば、自然と集客に繋がるはず。このことをしっかりと念頭に置いて、物件選定を進めていきましょう。
カフェの物件、居抜きで開業する場合の見極め方を解説
居抜き物件でカフェを開業するメリットは?
「居抜き物件」とは、前に営業していたカフェの内装や厨房設備、食器などの備品が残された状態の物件のことを言います。反対にスケルトン物件とは、内装や設備などは一切なく、建物の骨組みのみの状態のことを言います。
居抜き物件で開業するメリットは、なんと言っても内装費の削減ができること。また、工事期間もほぼありませんので、開業するまでの期間と家賃も大幅に節約できます。物件を契約してから数週間で開業することも十分に可能と言えるでしょう。
居抜き物件でカフェを開業するデメリットは?
居抜き物件というものは、以前のお店が何らかの理由で閉店している訳ですから、その理由はしっかりと調べておく必要があります。評判が悪かったり、集客しにくい立地であった場合には再検討する必要があるでしょう。
また、5年以上営業していたカフェの場合には、一定の顧客がついているメリットもありますが、厨房機器やエアコンが故障していたりというようなことも考えられます。開業後に想定外の資金がかかってしまうことなどもありますので、契約前には設備の点検などもしておくことをおすすめします。
居抜き物件でカフェ開業するかどうかの判断基準は?
個人で初めてカフェを出店をされる人には、やはり低資金で開業可能な居抜き物件は魅力的だと言えるでしょう。長く経営を続けていきたいのであれば、まずは居抜きで開業し、1年目から確実に利益を出せる店づくりをしていくことが重要になります。
オリジナルの内装にこだわりたい方、資金や時間に余裕がある方はスケルトン物件を中心に探してもよいと思います。しかし、初出店はくれぐれも慎重に。開業後に人件費や食材費の支払いなど様々な経費がかかってくることは忘れないようにしましょう。
カフェ開業する場合の物件家賃の基準は?
仮に理想のカフェ物件が見つかったとしても、家賃が高すぎると利益を出すことができません。立地や広さ、築年数によって変わりますが、家賃は1坪あたり5000円程度から都心では1坪4〜5万円などかなり幅があるようです。個人で開業する場合には、坪単価1〜2万円の物件が現実的だと言えるでしょう。
また、家賃比率は売上の10%程度に抑えるのが理想です。言い換えると、家賃の10倍の売上を上げることができるかということが一つの基準となるでしょう。月額家賃が10万円であれば月商100万円、家賃が20万円であれば月商200万円が目標になります。
開業前にカフェ物件の立地や外観で注意することは?
カフェ物件の決め手となるのは家賃や内装設備だけではありません。ターゲットとなる客層が多く通行していること、そして店舗の視認性が高いことも非常に重要となります。例えば、窓が広く店内が見えやすい、大きな看板が設置できる、階段がわかりやすい場所にある…このような店舗は視認性が高く集客力も強くなります。
一般的に1階の店舗は家賃が高くなる傾向があり、地下や2階以上の店舗は少し家賃が安くなります。地下や2階以上の物件でも、視認性がよく、1階店舗よりも好条件となるものもあるかもしれません。立地に加えて、開業時には外観や視認性の確認もしっかり行うようにしましょう。
カフェ物件の探し方のコツ、開業前にできることは?
まずは飲食店専門の物件情報サイト、居抜き情報サイトに会員登録するなどして情報収集を進めてみましょう。どんな物件があるのか、そのエリアの家賃相場などを知ることができます。開業したいエリアが明確な場合は、その土地の不動産屋に出向き、カフェのコンセプトを伝えるなどして信頼関係を築いていきましょう。
不動産業者だけでなく、食材業者や知り合いのカフェオーナーなどから物件の情報が入ってくる場合も考えられますので、多くの方と知り合うことを心がけ、常に良い情報を得られるような人間関係を構築しておくことが重要です。
カフェ開業時の物件探し 重要ポイントのまとめ
物件探しは、開業準備の中でも、最も入念に時間をかけて行うべきものです。選んだ物件が、集客力やその後の資金繰りに大きな影響を与えるからです。カフェ開業される方の中には、直感で物件を決めてしまう方も多いようです。もちろん、第一印象も大切ですが、冷静になって経営面での判断をすることはもっと大切なこと。
立地とコンセプト、家賃比率、視認性、設備の状態など、チェックすべき項目は非常に多いです。自分ひとりだけの視点ではなく、開業パートナーや専門家を交えて客観的な意見を聞きながら慎重に検討していきましょう!