カフェでもテイクアウトが当たり前に!テイクアウトを成功させるコツ

カフェでもテイクアウトが当たり前に!テイクアウトを成功させるコツ

投稿日: 2020.11.09 / 更新日: 2020.11.09

新型コロナウイルスの影響により外食の機会が減少したことをきっかけに、外食店舗ではテイクアウトやデリバリー、EC販売など、イートイン以外での売上確保を強化する必要が出てきました。今後も外食市場の見通しが不透明なことから、様々な店舗ごとの施策が求められています。そこで今回は、カフェでテイクアウトを行う上で、どんなことに注意すればよいのかをまとめました。いまひとつテイクアウトの効果がでていないという方も、利用率UPのヒントがみつかるかもしれません。

カフェに求められるテイクアウト

テイクアウトを始めるのは簡単ですが、“カフェ”でのテイクアウトにはどんなニーズがあるのかを今一度再確認しておく必要があります。それぞれの店舗ニーズに合ったテイクアウトを展開していきましょう。

例えば「オフィス街のカフェ」では、利用する方はサラリーマンやOLがメインになり、通勤前のコーヒーの購入や、ランチ時間の利用、商談時の利用などが多いのではないでしょうか。これらの利用シーンに合わせてテイクアウトを展開していくとすると、「モーニングタイムはコーヒー100円引き」「サンドイッチとコーヒーのセットでワンコイン」といった訴求が効果的です。

他にも、「住宅街のカフェ」であれば、利用する方は近隣の主婦層やカフェ巡りで訪れる20~30代の女性などがターゲットではないでしょうか。ですが、新型コロナウイルスの影響により、同じようなターゲット層を狙い続けるには限界があります。視点を変えて、「コーヒーとサンドイッチのピクニックセット」や自慢のフードを活かして「カフェのパスタをご自宅で」といった訴求ができるのではないでしょうか。 また、現在は在宅ワークの推奨によりご自宅でコーヒーを飲む頻度が増えていることや、“おうちカフェ”といって本格的なカフェ空間をお家で楽しむことがブームにもなっています。そこに向けて、カフェのコーヒーを利用した「ドリップパック」や、それと一緒に自慢の「スイーツ」をテイクアウトしてもらうことも可能です。

テイクアウトに必要な要素

実際にテイクアウトを始めるにあたり、準備が必要な内容をまとめました。

営業許可について

営業許可を取得している飲食店が、店内で調理しているドリンクや料理をそのままテイクアウト販売する場合は、基本的に別途許可は不要です。ですが、食中毒が起こりやすい食品に関しては、別途許可が必要になる場合があります。例えば、食肉加工品・パン・菓子・冷凍加工品・アイスクリームなどが当てはまります。念のため保健所に確認しておきましょう。

衛生管理について

テイクアウトされた料理は、どんなシーンでいつ食べられるのかを管理できません。衛生管理には細心の注意が必要です。下記項目をしっかりチェックしましょう。

1.常温でおかない

常温はもっとも菌が繁殖しやすい環境ですので日陰か冷蔵で保存します。再加熱前提で味も工程も考え直しましょう。

2.温かいままで販売しない

「温かい」という中途半端な温度帯がいちばん菌が繁殖しやすい状態です。最も危険なのは温かいものと冷たいものが一緒に詰め合わさっていること。冷たいものに付着している菌が温められて爆発的に増殖します。特に結露するような状態は危険です。

3.加熱したら急冷却する

ごはんは冷めてから詰めましょう。魚肉は中心温度 75℃以上にしてから急冷却します。 卵は完全に火を通して急冷却します。混ぜ合わせ調理する時には温かいものもいったん冷却してから、 他の食材と和えましょう。冷たい温度帯で混ぜることが大切です。

4.刺身、半生の卵料理は入れない

温かいごはんや料理と一緒に刺身、半生の卵料理を入れるのは大変危険です。

5.生野菜、フルーツはそのまま入れない

生の野菜、フルーツ、ハーブなどをそのままテイクアウト容器に入れないようにします。まず洗浄消毒。そのうえで他の食材と容器を分けます。

6.交差汚染を避ける

人と人、食材同士、調味料の容器、器具などとの交差によって起こる汚染に注意しましょう。手袋経由の汚染もあります。作業手順、レイアウトと動線を整理しましょう。

また、消費期限や原材料名の表示は原則必要ありませんが、「なるべく早めにお召し上がりください」と伝えることや、アレルギー情報はメニューに記載するなどすると親切です。 さらに、2020年6月1日より改正食品衛生法が適用となり、飲食店を含むすべての食品を取り扱う企業でHACCP義務化が始まりました。衛生管理をきちんと行い、安全にテイクアウトを展開していきましょう。

テイクアウト資材の準備

事前対策が整ったら提供するための資材の準備です。ただ用意するだけではなく、売上につながる選定を行うことがオススメです。

まずは見た目です。カフェの雰囲気にマッチした見た目のものを選びましょう。色や形、素材など様々な種類があります。最近では店舗のロゴマークや、カフェのイメージカラーを使用してオリジナルの資材を作成することができます。少し価格は上がりますが、お店のアピール効果もあり、差別化につながります。

もう一つ注意するべき点は環境配慮です。最近ではレジ袋の有料化、プラスチックストローの廃止など環境配慮への意識が高まっており、テイクアウトで資材を使用する上で避けては通れない要素となってきています。竹ストロー、バイオペットカップ、ウッドカトラリーなど環境配慮型の商品は多数ありますので、一度検討してみてはいかがでしょうか。

カフェのテイクアウト利用UPのためにできること

テイクアウトを始めてみたけれど、なかなか売上が上がらない…といった方が多いのではないでしょうか。様々な要因が考えられますが、少しずつ内容のブラッシュアップをしていきましょう。

販促の強化

今までテイクアウトを行ってこなかったお店でテイクアウトを始めると、認知度の低い状態からのスタートになります。まずはお客様に知っていただくことが最優先ですので、販促方法が肝になってきます。店頭に看板を設置したり、のぼりを立てたりすることはもちろん、その看板にはどんなメニューがテイクアウトできるのか記載されているか、価格はいくらなのか、イメージしやすい写真やイラストがあるかがポイントです。ランチタイムに店頭でお弁当販売を行うことも、認知して頂くには効果的です。さらに、すでにお店でSNSを使用している方はSNSが抜群の販促ツールになります。「お家でカフェごはんを楽しめます」「ピクニックにいかがですか」といった投稿や、テイクアウトした商品をハッシュタグ(#店舗の名前など)をつけて投稿していただくとドリンクサービスします!といった訴求が可能です。テイクアウトの認知度UPに繋がり、SNSでの情報拡散効果が見込めます。お店の利用シーンに合わせて訴求方法をアレンジしていきましょう。

サブスクリプション

特にビジネス街に立地するカフェの方は、在宅ワーク促進の影響を大きく受けているのではないでしょうか。

そこで試してみる価値があるのがコーヒーのサブスクリプション(定額制)です。全てのオフィスワーカーが出社していないわけではなく、利用シーンはあるはずです。「月額●●円で全メニュー飲み放題」「月間で1日●杯まで飲み放題」といったようなプランを企画し、プランを購入してくれた方には有効期限を記載したカード等をお渡しするだけです。ポットサービスにも対応するようにすれば、お得に購入できると知って利用する方が増えるのではないでしょうか。

モバイルオーダー

モバイルオーダーとは、来店前に専用のアプリなどで商品の注文・決済を完了し、お店でレジに並ばず商品を受け取れるといったサービスです。消費者には待ち時間が減る・支払いの手間が減る・自分のペースでメニューを選べるといったメリットがあります。はたまたお店側には、あらかじめ提供準備ができる・レジ業務が不要・機会ロスを防げるといったメリットがあります。SNS経由で注文サイトに繋げられるシステムもありますので、新たな顧客創出にも有効です。導入するにはシステム費用が掛かりますが、利益とのバランスを取れるようであれば検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

簡単に始められるテイクアウトですが、衛生的かつ利益を出せる仕組みづくりは簡単ではありません。たった一つの細かな作業が売り上げに大きく影響するなんてことも少なくありません。店舗運営にも同様に言えることですが、それぞれのお店に合った提供方法・販促方法を計画し、お客様に必要とされる店舗になれるようチャレンジしていきましょう。

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